地政学 中国
地政学最終回です。
近年、飛躍的に成長し先進国から最も警戒されている国です。そんな中国はどのような戦略をとっているのか地政学的に見ていきましょう。
中国という国は、海に面していながらも歴史的にランドパワー国家でした。中国の脅威は、紀元前から北の遊牧民族でありそれらに対抗するためにランドパワーにならざるを得なくなりました。また第一次世界大戦では、シーパワー国家の米英日、北からランドパワー国家のロシアに攻め込まれ、はちゃめちゃになってしまいます。
しかし、ソ連崩壊後にアメリカも軍縮やテロなどによって二大大国が一気に力を失います。その隙をついて中国は海軍に力を入れ始めました。
そんな中国が今どのような戦略を練っているのでしょうか。
一つは一帯一路構想です。
中国が海と陸の両方に新たなシルクロードを作ろうと計画しているのです。中国が様々な国に莫大な投資をする代わりに、一帯一路を実現するというものです。
また、莫大な投資をして借金を返せなくなった国には、港を明け渡せと要求し中国海軍の停泊できる港を増やしています。実際、スリランカなどは中国に港を奪われています。
さらに、マラッカ海峡をおさえることでここを通る石油のタンカー船を差し押さえることができます。マラッカ海峡などの極度に幅が狭く、貿易に重要な場所を地政学ではチョークポイントといいます。
もう一つが、中国によって進められている第一列島線、第二列島線というものです。結論から言うと、中国はこの政策によってアジアの征服を目論んでいます。
図の赤い線の中国に近いほうが、第一列島線、遠いほうが第二列島線です。このエリアからアメリカの軍を追い出すことで、アジアの支配を確立しようとしています。
第一次列島線を支配するためには図のオレンジの丸の部分を支配する必要があります。(グアムは関係ないです)このオレンジの丸の部分を支配するために邪魔になってくるのが、図の青い部分の尖閣諸島と台湾です。そのため、中国はしきりに尖閣諸島の領土の一部と主張し、台湾は中国だ!と声高に主張しているのです。
このように危険にあふれている中国に対抗するにはどうすればいいのでしょうか。それには、中国の弱点を知る必要があります。
中国には、近隣諸国に敵が多いというのが弱点です。インド、ベトナム、日本、ロシア。。。と味方が少ないのが現状です。ですので、アジア諸国で連携して、中国のアジア支配を防ぐというのがベストだと思われます。
以上で4日間にわたる地政学の記事を終わります。なかなか長かったですが、いいアウトプットになりました。
地政学の本はまだまだあるので、また読んでいこうと思います。