地政学 アメリカ、イギリス編
地政学に関する本を読んだので、国ごとに分けて少しづつ書いていきたいと思います。まだ読み終わってないですが今読んでいる本はこれです~
みんな大好き、漫画で分かる。ほとんど漫画はないですけどイラストが多くて文字も大きく、言葉も平易なので非常に分かりやすいです。
<アメリカ>
アメリカはマハンというおっちゃんがいました。彼は、「歴史上、海を制する者は世界を制するのだ!!」と考える必殺技シーパワーを放ちました。
その時のアメリカはゴールドラッシュ中、近隣のイギリス領カナダやロシア領アラスカからの侵略に備えるために守る必要がありますが、アメリカ西部にあるロッキー山脈が東から西への移動を阻みます。そのためアメリカは東海岸から西海岸へ船で移動する必要に迫られたのです。
当初のルートは2つでした。赤色のカリブ・パナマ間ルート、これは鉄道に乗り換える必要があるため割高でした。そして青色のドレーク海峡ルートは、流氷などの公開中のリスクがありました。そのため、あらたに開拓されたルートが緑色の喜望峰・マラッカ・上海ルートです。
このルートを通るためには、日本の開国が不可欠なためペリーが黒船に乗ってやってきたのです。
また、アメリカは日露戦争後の日本のシーパワーの影響力を警戒しました。そのため、日本に対する軍縮を行い太平洋の領土保全を確立したのです。
そして、アメリカは太平洋上にどんどん軍事拠点を設置し、シーパワー帝国となったのです。
戦後、スパイクマンという新たなおっちゃんが出てきました。彼は、ユーラシア大陸の縁(=リムランド)を制するとユーラシア大陸を制する→世界を制する と主張しました。これがリムランド論です。画像の編集がひどくて申し訳ないです(笑)図の黄色い部分ですね
現在のアメリカは、このシーパワーとリムランドに基づいて外交政策を行っています。リムランドに出てくる中国やロシアを警戒するために、沖縄やグアムに軍事拠点を置いています。これがアメリカの必殺技シーパワーとリムランドです
<イギリス>
あの大英帝国です。イギリスは島国ですので他のヨーロッパ諸国と大きく外交政策などが変わってきます。そんなイギリスの必殺技を紹介したいと思います。
その名はオフショア・バランシング
なかなかカッコいいですね
この考えを理解する前に一つ前提とする考えがあります。ヨーロッパをユーラシア大陸の半島であると考えます。このように考えることで、半島のメリット、デメリットが出てきます。
半島なので、メリットは海に出やすいということですが、裏を返せばデメリットととして、逃げ場がないということです。つまり、もしヨーロッパの付け根の部分が征服されてしまうと、逃げ場がないヨーロッパ諸国は全土を統一されてしまう脅威があるのです。ヨーロッパの統一がされるとイギリスに向かってくる可能性があるので、イギリスもそれを避けたいです。
そのため、半島の付け根、つまりバルト三国をドイツとロシアの緩衝地帯として支配させないようにする外交政策を行うのです。この外交政策が、オフショア・バランシングです。イギリスはお得意の外交政策によって、戦争を乗り越えてきました。
ちなみにオフショアは沖合というような意味で、「沖合からヨーロッパの均衡を保つ」といったような意味ですね
しかし、そんなイギリスにも危機が迫ります。それがロシアによるシベリア鉄道の完成です。この鉄道によってロシアはイギリスがリムランドに持っていた植民地、インドや上海、香港に進出できるようになったのです。この危機を防ぐために結ばれたのが、日英同盟です。
このように世界史とつなげて地政学を見てみると非常に面白いですね。次回もまた、別の国を書いていきます。